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業務改善の効果測定テンプレ|上期の振り返りで見る3つの指標
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業務改善の効果測定テンプレ|上期の振り返りで見る3つの指標

こんにちは!!営業の笹本です!!

9月も後半に入りました。3月決算の会社さんだと、もうすぐ上期の締めですね。この時期になると社内のあちこちで「上期どうやった?」という会話が始まります。

そこでみなさん、こんな場面ってありませんか?
「去年から進めてる業務改善、で、結局どうなったん?」と聞かれて、ちょっと言葉に詰まるやつです。

僕はもともと数字の専門家ではないので、こういうとき「いや、現場はだいぶ楽になってるはずなんですけど……」みたいな、ふわっとした返ししかできない場面があります笑

ただこれ、答える人が悪いというより、そもそも測っていないから答えられないというだけのことが多いんです。逆に言えば、測り方さえ決めておけば誰でも答えられるようになります。

先に結論を書きます。効果測定は難しく考えなくて大丈夫です。見るのは次の3つだけで十分です。

  • ① 時間 … 何時間減ったか
  • ② 品質 … ミス・手戻りは減ったか
  • ③ お金 … その時間はいくら分か

この記事では、上期の振り返りにそのまま使える効果測定のテンプレと、やりがちな落とし穴をまとめます😄

「効率化はできた」で止まってしまう会社は多い

まず、これは自社だけの話ではない、という数字から。

IPA(情報処理推進機構)が2026年7月16日に公表した「DX動向2026」のポイントによると、DXの成果は「データのデジタル化や業務の効率化などが高く、企業価値創出につながる内容では低い状況」とされています。この調査は2026年4月17日〜6月12日に実施され、1,799社が回答したものです(出典:IPA「国内企業のDX動向・AI活用動向のポイントを公表」)。

もうひとつ。あずさ監査法人の「DX推進サーベイ2026」(有効回答246社/2025年10〜12月調査)では、「DXを推進できている」と答えた企業が87%だったのに対し、「十分に成果を創出できている」と答えた企業は9%にとどまっています(出典:あずさ監査法人「DX推進サーベイ2026」)。

やってる会社は多い。でも「成果が出た」と胸を張って言える会社は少ない。
ほんまにこの差はなんやろな、と思うんですが、僕はこの差の一部は「成果が出ていない」のではなく、「成果を数字で言えていない」だけじゃないかと考えています。もったいない話です。

上期末が効果測定にちょうどいい3つの理由

効果測定はいつやってもいいのですが、上期末をおすすめする理由があります。

  • 数字が揃うタイミングだから……勤怠・売上・原価など、期の区切りで集計される数字が同時に手に入ります
  • 下期の判断の直前だから……「続ける・やめる・広げる」を決める材料になります。年度末にまとめて振り返っても、もう打つ手がありません
  • 記憶が残っているうちだから……1年経つと「改善前がどうだったか」を誰も思い出せません。これがいちばん厄介です

ちなみに2026年版の中小企業白書でも、生産性向上に向けては「付加価値額の増加」と、AI活用・デジタル化による「労働投入量の最適化」に取り組むことが重要だとされています(出典:経済産業省「2026年版中小企業白書・小規模企業白書」)。労働投入量というと難しく聞こえますが、要するに「時間」です。時間なら、どんな会社でも測れます。

測るのはこの3つだけでいい

① 時間:いちばん分かりやすくて、いちばん忘れられている

月あたりの作業時間、残業時間、1件あたりの処理時間。この3つのどれかで十分です。

ポイントはベースライン(改善前の数字)です。差分を出すには「前」が必要なので、ここが無いと何も言えません。

で、正直に書くと、たいていの現場にベースラインは残っていません笑
その場合は「思い出せる範囲でざっくり」で構いません。現場の人に「前って、これ1件やるのにどのくらいかかってました?」と聞いて回るだけでも十分な材料になります。そして、今日から測り始めれば、それが来期のベースラインになります。

② 品質:時間だけ見ていると危ない

「速くはなったけど、ミスが増えた」は改善ではありません。時間とセットで品質も見る必要があります。

使いやすいのはこのあたりです。

  • 手戻り・やり直しの件数
  • クレーム・問い合わせの件数
  • 棚卸しの差異件数、伝票の再発行枚数

品質が横ばい以上で時間が減っていたら、その時間短縮は本物です。逆に品質が落ちているなら、それは効率化ではなく「手抜きが発生している」のサインかもしれません。ここは正直に見たほうがいいところです。

③ お金:ここまでやると経営会議で話が通る

最後がお金への換算です。計算式はシンプルで、削減時間 × 時間単価です。

時間単価は「年間人件費(給与+賞与+社会保険料+福利厚生費)÷ 年間実働時間」で出すのが一般的で、日本企業の正社員では3,000〜5,000円程度が目安と言われます(参考:業務改善ROIの計算方法)。ただ、この相場はあくまで一般論なので、説得力を出したいなら自社の実績値で計算するのがいちばんです。

そしてここが大事な注意点。時間が空いただけでは、会計上のコスト削減にはなりません。空いた時間が別の仕事に回っただけなら、人件費そのものは1円も減っていないからです。

なので「浮いた3時間で何をしたか」まで書けると、効果測定として一段強くなります。訪問を1件増やしたのか、残業を減らしたのか、今までできなかった分析を始めたのか。ここが空欄のままだと、どうしても「で、それで?」と言われてしまいます。

効果測定は差分で見る:ベースライン→現在の数字→差分→金額換算の4ステップ図

そのまま使える効果測定テンプレ

Excelでもメモ帳でも、この項目を1業務につき1行ずつ埋めていくだけです。

項目 書く内容 記入例
対象業務 どの作業を改善したか 受注入力
改善前(ベースライン) 改善前の数字と、いつの数字か 月40時間(2026年3月時点)
改善後(現在) 同じ物差しで測った今の数字 月25時間(2026年9月時点)
差分 減った量 月15時間
時間単価 自社の数字 ◯◯◯◯円
金額効果(年) 差分 × 時間単価 × 12 年◯◯万円
品質指標 ミス・手戻りの件数 入力ミス 月8件 → 月2件
浮いた時間の使い道 ここが空欄だと弱い 訪問件数を月5件増やした
次の一手 下期にやること 出荷検品にも横展開

項目は9つありますが、埋まらないところは「未測定」と書いておけばOKです。空欄を残しておくこと自体が「下期はここを測ろう」という宿題になります。

やりがちな3つの落とし穴

1. 指標を増やしすぎる
あれもこれも測ろうとすると、集計そのものが新しい負担になります。指標は2〜3個に絞るのが鉄則です。測ること自体で現場が疲れたら本末転倒です。

2. 途中で物差しが変わる
「前は手作業の時間だけ数えていたが、今回は確認作業も含めた」みたいなことが起きると、数字は比較できなくなります。数え方と期間を先にメモしておく。これだけで防げます。

3. 良い数字だけ残す
効果が出なかった施策こそ記録する価値があります。「これは効かなかった」が分かれば、下期にやめる判断ができるからです。都合の悪い数字を消してしまうと、同じことを来期もやってしまいます。

まとめ

  • 効果測定で見るのは ①時間 ②品質 ③お金 の3つで十分
  • 差分を出すにはベースラインが必要。無ければ今日から測り始める(それが来期の武器になります)
  • 時間を金額に換算するときは、浮いた時間の使い道までセットで書く
  • 指標は2〜3個に絞り、数え方を固定する
  • 上期末は、数字が揃っていて下期の判断にも間に合う、絶好のタイミング

完璧な数字を出す必要はまったくないと思っています。「去年より少しだけ説明できるようになった」で十分です。それを毎期続けていくと、いつのまにか改善の話が感覚論ではなくなっていきます。

上期の締めのタイミングで、ぜひ1業務だけでも試してみてください!

出典

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